![]() 専門看護師の日米比較(入門編)
![]()
今月末に日本の癌専門看護師3名にお会いする機会があります。この3名は、アメリカにおける専門看護師が活躍について学び、日本での活動指針にするために来米します。
専門看護師とは日本ではCertified Nurse Specialist です。看護師で、看護系大学院修士課程修了者で、実務経験が5年以上(そのうち3年以上は専門分野の実践研修)であり、日本看護協会の「専門看護師認定試験」に合格した者です。認定後は5年ごとに認定審査を受ける必要があります。日本では、今ではがん、精神、地域、老人、小児、母性、慢性疾患、感染予防などの専門があります。 http://www.nurse.or.jp/nursing/qualification/shinsa/senmon.html
略語は同様CNSなのですが、アメリカのCNSはClinical Nurse Specialistの略です。日本と同様、看護資格者が看護修士課程終了し(500時間の臨床実習を含む)、認定試験に合格する必要があります。アメリカ看護認定協会の定義によるとCNSは「教育」「研究」「臨床エキスパート」「相談」「臨床リーダー」の役割があります。
日本と同様に認定継続のために5年後とに認定審査があります。 http://nursecredentialing.org/certification.aspx#specialty
さて、ここからがややこしなります。
まず、どこがこのCNSを認定してくれるのか。認定の種類によります。認定されると、PhDやMDのように称号が与えられるのですが、アメリカ看護認定協会からCNSの称号は5種類しかなく、癌専門の場合は成人・老年に入ります。よって、Adult-Gerontology Clinical Nurse Specialist Board Certified (AGCNS-BC)という称号を得ることができます。癌看護協会からもCNSは得ることができますが、その称号はAdvanced Oncology Certified Clinical Nurse Specialist (AOCNS)となります。 http://oncc.org/TakeTest/Certifications/AOCNS よって、同じ「CNS」試験でも施行する団体は異なることがあるということです。 最後に、各州政府もまたCNSの認定を行っています。この場合は修士課程終了があることが要件で試験は ありません。 ※参考: カルフォルニアの場合
ややこしいですね。私もこの仕組みを知っていると思っていても、全体像が掴みにくいです。また専門看護師は2015年以降は修士終了でなく、臨床博士終了することが条件となります。
http://www.aacn.nche.edu/publications/position/DNPpositionstatement.pdf (このトピックはまた今度) ![]() |
![]() ![]() ![]() |