アメリカからの便り
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国際看護師協会(ICN)学術集会 (その1)
去る5月、私は里帰りと国際看護師協会(ICN)学術集会への参加を兼ねて、帰国していました。
メディカル・コンシェルジュの方々とも久しぶりに会うことができました。メディカル・コンシェルジュは、私が仕事を紹介して頂き始めた2003年頃から比較すると、京都、仙台、大宮などの各地に支店がオープンし、更にパワフルになっていることを感じました。今後は、より地域に密接した人材派遣サービスの展開がされることでしょう。更には、登録者に技術・知識をリフレッシュする機会の提供をすることができれば、臨床を離れた医療職の方が、自信を持って現場に復帰することの手助けとなることでしょう。
ICN学術集会においては、日本看護協会が今回のホストでした。1977年の以来、30年振りに日本で開催されたようです。ICNの会長は、南裕子先生でして、UCSFの大先輩であります。
今回の学会の参加者は106カ国・地域から1600名、国内外から3000名と盛大でした。国内外の、健康・保健関連の行政職の方、世界保健機関(WHO)などの参加もありました。喜ばしいことに、皇后陛下やヨルダン王妃もご参加なされました。このことは、国の医療に貢献する看護師への応援に思えて、自分が看護師であることを非常に誇らしく思いました。
世界中の看護師が、看護の知識を分かち合い、看護・医療の今後を考えるために、はるばる遠くから参加されていることは、本当に感動的でした。特に、去年ルワンダに滞在した経験のある私は、アフリカから日本に来ることがどれ程大変なのかが、幾分分かるので更に感慨深い思いをしました。
ICNの大会の開会式は、まるでオリンピックのようでした、各国の参加者が民族衣装をまとい、各国の名前のプラカードを掲げて入場し・・・聞いたこともないような国からの参加者もおり、また男性の参加者も少なからず見かけたので、頼もしく思いました。会場は、まるで同窓会のようでもあり、「お久しぶり!」という声を何度も聞きました。共通な専門を通して、友人と再会できるとは、素敵なことだと思います。いつか、世界をまたにかけた看護に関わる仕事をしたいと思っている私にとっては、非常に刺激的な会でした。
参加費は決して安いものではありませんが、学生のうちからこのような会に参加していれば、と後悔しました。このような場に参加することで、視野が広がることは間違いないでしょう。仕事が物足りなくなって来ている時、また別の「なにか」を探している時、学会に参加することは、本当に力になると思います。質問や意見があれば、すぐに当事者と関われることも魅力です。
(その2)に続く。
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プロフィール
喜吉 紘子 (看護師、保健師)
1977年10月生れ、10〜14歳までをアメリカで過ごす。
聖路加看護大学を卒業の後、およそ3年間虎の門病院に勤務。
カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)大学院にて修士号取得(看護管理学)。
現在、UCSF大学病院・治験病棟にて臨床看護師を務める傍ら、病院の看護研究/教育部の助手として も関わりを持つ。
今後の時代を睨み(株)メディカル・ コンシェルジュのアドバイザリー・ナースとしても活躍中である。

「アメリカからの便り」
開設にあたって・・・

この度『アメリカからの便り』を開設するにあたって、病棟勤務、看護研究、翻訳業務などにて多忙を極める喜吉紘子さんに快くご協力頂きましたことを感謝いたします。
医療・看護に携わる全国の医療従事者の皆様方に向けて、今後の参考と励ましになれば嬉しく思います。

※ このサイトは月1回のペースにて書き換えをいたします。
尚、喜吉紘子さんは2007年9月よりUCSFの博士課程に進学致しました。
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