【スネ夫の歌におののいた夜】

どうも笹村です。今年も終わりが見えてきましたね。
こうなるとナメック星で悟空を待つクリリンのように「早く来てくれー!2019ー!」という心持になるのはどうしてでしょうか。私、5回に1回ぐらいドラゴンボールの話をしていますが、いつまでも同じ話をする老害ジジイとなってしまうと皆さんにご迷惑おかけするので、平成の終わりとともにドラゴンボールネタは封印しようと思います。バイバイ ドラゴンワールド。

ドラといえば、先日ひさびさにドラえもんの方のドラを見る機会がありまして。今日はその話をひとつ。

金曜18時のサウナ客層は、平均しても65歳は下らなそうな高年齢、リアルジジイの皆さんでひしめいていて。スイングがどうこうとか、アイアンがどうとか、イ・ボミってめちゃめちゃ良いカラダしてるよね、などと各々語るジジイの皆さんの話題から察するに、ゴルフ帰りの団体のようでした。
10人ぐらいのリアルジジイの皆さんに囲まれてみて、まだまだジジイを名乗るのは早かった、ヒヨっ子だったと反省する37歳の私。ぴよぴよ。

サウナの中のテレビで、18時台のニュースで日本の研究者がアメリカに流れていくみたいな特集をやってたんですけど、ジジイたちは「そりゃー待遇がちがうもんで」「そうなるわいな」「日本では稼げんもんな」「イ・ボミもちょくちょく韓国に帰るけど、あれはカラダのメンテ?違う話?」などと日本の将来を憂うようなことを好き放題言っており。

続いて脱税容疑のあるカルロス・ゴーンさん関連のニュースなども流れまして。ゴーンさんは高額な役員報酬が話題になりましたが、グローバル社会の中で日本では報酬が安すぎだから良い人材が居ないという議論もありますね。「日本はダメじゃな」「でもアメリカもどうかな」「今はマレーシアじゃよ」「イ・ボミのカラダってさあ」などとにわかに国際派の雰囲気を漂わすジジイたち。

不意にワン・オブ・ジジイが「今日はフィギュアスケートじゃなかったかな? 宇野昌磨くん」と思いだし、「そうじゃった!みんなで見よう!」「今回が勝負ですなあ!」という流れになったのですが、「19時半からじゃなかったかな?」とアナザージジイが言い出すタイミングで19時になり、ドラえもんが始まりました。またジジイが「ありゃりゃ、ドラえもんになってしまったけどどうする?(係の人に言って)チャンネル変えてもらうか?」「…いや、どうせ19時半からだしこのままでええよ…確かスケートもこのチャンネルだった」とジジイたちの合意が形成されます。
やはり60過ぎたジジイとして、ドラえもんはちょっと…ねぇ? あれはキッズが見るものだから…ねぇ?というポーズだけ醸していますが、私には分かる。ジジイたちはめっちゃドラえもんを見たがっていると。
その証拠に、ニュース番組の時は やいのやいの言って全然集中していませんでしたが、オープニングテーマからして 固唾を呑んで画面に見入る10人のジジイ。「大山のぶ代の次の声優はどうかな」「お手並み拝見といきますか」 高まる熱気の中 静かに荒ぶるジジイたち。っていうかなにこれ。どういう状況?

本編エピソードが始まります。のび太少年がいつも通り、ひみつ道具をもてあまして困っている。そこに近づいてくるスネ夫、謎のオリジナルソングを口ずさんで。

「7億 8億 9億円ー♪ オッス!のび太!」

何その歌?どういう気持ち?お金とどういう付き合い方するとそういう鼻歌が自然に出るの? 金銭感覚どうなってるの? のび太もスルーするなし。ツッコんでやれし。

スネ夫はのび太とちょっと会話して、のび太が持て余したひみつ道具を預かって帰っていきます。ご機嫌なスネ夫は歩きながら歌いはじめます。

「はしたガネだよ 10億円ー♪」

セイセイセイ! えっ?! はした金? 10億が? なんで?!

奇しくも、先ほどのニュースでちょっとでたカルロス・ゴーン氏の年間の報酬が10億とかそこらだということを思い出し、スネ夫はこれら一連の事件について「はしたガネのことでガタガタ騒ぐな庶民ども! これだから日本は、世界で存在感が薄いのだ!」と強烈なアンチテーゼを唱えている、そういうこと? 10億と聞いて「ヤダ、うまい棒が1億本買えちゃう 国民に配れちゃう」と37にもなってうまい棒換算しちゃう ド庶民の私からしたら信じられない感覚ですが…… さすがスネ夫!おれたちにできないことを平然とやってのける。そこにシビれる あこがれるゥ!

サウナの熱気で頭がどうかしてしまった私をよそに、ドラえもんはその後クリスマスカードを送り合うだけというほっこりエピソード(ちなみにオチはスネ夫ママの「ザマス」)を経て30分弱の放送を終えます。静かに立ち上がりながら拍手をする全裸のジジイたち。

「いや、たまに見るといいもんですな」

「声優も思ったより違和感ないですな」

「もうクリスマスなんですな」

「イ・ボミ」

ジジイたちは思い思いの感想をぼやきながらも、大満足の顔でいそいそとサウナを後にして帰っていくのでした。




暑さとスネ夫にやられた私はサウナに一人残されて、しばらくポーっとしたあとに

「いやいや、宇野昌磨くんは?!!」

と立ち上がって叫んだのでした。


というわけで宇野昌磨選手、男子2位おめでとうございます。これからも愛知県の星として、世界で活躍してください!



さて弊社では海外でのお仕事も扱っております こちら 日本を飛び出して仕事をしたいという方は是非ご検討ください。報酬は残念ながら10億円には9億9千万とちょっと足りませんが、おすすめのお仕事です。年内は12月28日(金)まで、来年は1月4日(金)から営業しておりますので、お問い合わせお待ちしてます。
ブログ、来年もまた見てくれよな!(悟空の声で)

.

.

.

.

.