【日帰り手術】

こんにちは、広島支店の利元です。11月に入り、遠くの山々も澄みきった青空に映える季節となりました。日に日にが深まるようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?


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さて、突然ですが皆様は世界で在院日数が一番短いとされている国はどこかご存知でしょうか?答えは米国です。米国では心臓のバイパス手術でも入院は1週間程度といわれています。このことから、米国で入院するということはかなり重篤な場合と考えられています。


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日本でもここ数年米国のデイサージャリー(日帰り手術)を見習い、日帰り手術が頻繁に行われるようになりました。日本で日帰り手術といえば白内障、ヘルニア手術、胃ポリープなどが一般的でしたが、今では日帰りで出来る手術の種類も随分増えたものです。
また、ひと昔前だと『手術』と聞くと何週間も入院するイメージが湧いたものですが、今では平均在院日数が14日を切る急性期病院も珍しくなりました。


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米国の入院日数が短い理由の一つとして、日本より医療の質が高いといわれる分、入院費が桁外れに高いことが挙げられます。日本の入院費は一般病床で1日30,000円〜60,000円と言われていますが、米国では1日約210,000円〜310,000円といわれています。
一例として、出産のための入院で両国を比較して見ると、米国では出産のための入院は1泊2日程度。※以前は日帰りで出産が行われていましたが、出産後の事故が多く、法律で1泊2日と定められました。
これに比べ日本では出産のための入院は平均5日〜7日程度です。これをみても、米国での入院日数の短さが際立っています。出産をはじめ、米国では極力入院をさせてないシステムとなっているのです。


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日帰り手術は入院しなくてもよい分お手軽なイメージがあり、コスト面も優れていると言えますが、術後の状態が急変する可能性を考えると、日帰り手術がすべて良しとは言い切れません。
とは言え、この日帰り手術は多忙なビジネスマンが増えている点、国が医療費抑制の動きを出している点、100年に1度の不景気といった背景もあり、今後も増加することが予想されます。それと同時に、全国的に日帰り手術が認知されていくでしょう。
受ける手術の種類、性質を見極められる知識をしっかりとつけ、日帰りなのか入院するのか、主治医とも充分に話し合い決めて行くことが大切です。

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