【幻の必殺シュート】

どうも笹村です。だいぶ寒くなりましたね。もう11月ですね。えっ。こないだ正月じゃなかった?

今年を振り返ってみますと、不倫とか覚せい剤とか大麻とか、ルールを外れてしまった人のニュースが多かったように思います。
一足早いですが、ルールにちなんだ冬の思い出話を一つ宜しいでしょうか。





寒風吹きすさぶ校庭に整列する私たち中3男子。今日の体育はサッカー、各々が学校指定のだせえジャージ姿でふるふる震えております。
その中にぽつんと、赤い短パンの小柄な少年が一人。

「おれは冬の寒さと戦う戦士、そう、短パンファイターだ!」

勇気の鈴がりりんりん、頬を赤く染めて強がっている少年こそ何を隠そう私、ヤング笹村少年です。

友達が心配してくれました。

「おま…、この寒いのに太ももにボールが当たったらどうすんだ!めちゃ痛いぞ! 死ぬぞ!」

親指で鼻をピってやりながら私もかっこつけて答えます。

「なあに、死にゃあしないさ」(※当然です)

試合が始まると私は元気に駆け出して、危険な角度でスライディングしてはファールをとられ、タックルしてはファールをとられ、他にも普通にハンドをしたりして審判からとにかくピーピー笛を吹かれる大活躍をし、太ももの擦り傷と若干のファンを獲得していきました。校舎窓から聞こえる「がんばれ!短パンファイター!」の声。みんな!ありがたいけどそっちの授業の先生にまであとで怒られるからやめてくれないか!

そんな日々を続けていたところ次第に仲間が増え、短パンファイターは総勢3名になりました。(このブログの唯一の教訓ですが、バカはほっとくと増えます)

 

楽しい時はあっという間に過ぎ、迎えた最後のサッカーの授業。

「なあ、そろそろ俺たちにも必殺技が要ると思うんだ…!」

「そうだな」

「…おれにいい考えがある」

2号のゴッチャンが、素晴らしい作戦を考えました。天才的な作戦だと思いました。

「ピピー!」

試合開始のホイッスル。元気に駆け出す私たち3人。

敵のボールを3号のダイチャンがカットして、「短パンファイターあつまれ!」と集合をかけます。

集まった3人で向かい合いながら肩を組んで円形になり、その中央にサッカーボールをセット。三人でちまちまボールを蹴りあげて浮き上がったところに、少しずつ腹を出しあってボールを固定!


「このまま行くぞっ!」


3人よちよち歩きのままゴールをめざし、体ごとなだれ込むようにゴールを決めます。


「やったぁー!」

「決まったぁー!」

『短パンタイフーン!!』


死ぬほどダサい必殺技名を叫びながら、私たちは思い思いのカズダンスを踊り狂って喜びを表現しました。


「ピピピー!!」


普通にファールでした。







ご登録の皆様におかれましては、目的のためにルールを破るようなことは無いようにご注意いただければ幸いです。あたりまえですが当社は適法なお仕事を適法にご紹介していますので安心してください。応募し放題です。


あれから20年。別の意味で少し出た腹を引っ込めるべく、私はまた元気に駆け出してみようと思います。

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