【診療報酬改定】

皆様こんにちは。広島支店の利元です。
入学シーズンとなり、そこ此処に初々しい新入生の姿をみかけるこの頃ですが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。

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新年度となるこの4月から、家計と企業にかかわる新たな制度がスタート致しますね。
景気浮揚を主眼にした民主党の政策が実施されておりますが、保険料の引き上げなど国民負担増につながるものも多いように見受けられます。
その中でも、医療業界に関わるものとして診療報酬改定のニュースはやはり見逃せないですね。

先日、民主党政権で初となる診療報酬改定について中央社会保険医療協議会が答申を行い、10年ぶりに総額0・19%の引き上げが決まりました。
自公政権時代は社会保障費の抑制策で、2年ごとに改定される診療報酬は4回続けてマイナス。これが、救急患者のたらい回し、救急、産科、小児科、外科の医師不足、過重労働を強いられている病院勤務医の問題につながった原因の一つとされています。この立て直しのため、鳩山内閣は2010年度はプラス改定とし、医師の治療行為に対する報酬分として5700億円増額致しました。
 引き上げ財源5700億円のうち、民主党の政権公約に掲げた「入院診療の増額」を実現するために、4400億円を入院診療に配分致しました。
 これは過酷な労働条件を嫌って病院を辞める医師が後を絶たない現状を踏まえての処置です。地域の中核病院でさえ、閉鎖を余儀なくされる診療科があります。勤務医の労働条件、待遇改善は待ったなしの状況です。
今回病院に財源の多くを振り向けたことは共感ができます。

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細かい内容を見ていくと明細書付きの領収書発行の義務づけ、病院600円、診療所(開業医)710円と差のあった再診料を690円に統一しております。
特に再診料の統一は、これまで開業医中心の日本医師会(日医)の反対で見直しが進まなかった為、この分野に切り込んだのは、政権交代の成果といえるでしょう。
とはいえ、統一後の価格は診療側委員の強い抵抗で、診療所を20円下げただけの小幅に終わりました。再診料引き下げは「開業医の優遇是正」を狙いとしていたようですし、メリハリをつける意味では下げ幅が少なかったかもしれません。

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今回の改定で患者の窓口負担は、平均的な外来受診(3割負担)で月7.8円増えることが予想されています。
改定内容には賛否両論の意見が出てくると思いますが・・・皆様の目にはどのように映りましたでしょうか?

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