【住み慣れた家で・・・】

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営業担当の加藤です。朝晩とも、本当に寒くなってきました。落ち葉が目立つ季節ですが、逆に街が一気にColorfulになる季節でもありますね。

さて、先日ですが、

仙台市と仙台市医師会が主催する市民フォーラム
へ個人的に参加してきました。テーマは、「住み慣れた家で最期を迎えたい〜これからの在宅療養支援をどう考えるか〜」で、在宅療養支援に関する、大学教授による基調講演および各種パネリストによる意見発表・交換が行われたフォーラムでした。

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基調講演では、

在宅療養支援をサポートする制度等が整備しつつある現状
を報告。元々、日本において死亡する方の場所として、元々自宅が最も高かったものの、1980年に逆転し病院が1位に。最近では病院が約80%、自宅が約13%強、その他は診療所や老人ホームが約5%程度。全国の政令都市の中で、仙台市が在宅での死亡率が最も高いとのこと。もちろん、家の中で不慮の事故で亡くなる方も含めてですが、在宅で最期を迎えたい方への対応(在宅専門医の方々の存在およびその地道な活動)が進んでいる実情があります。

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パネリストによる意見発表・交換では、仙台で有名な在宅治療専門医院長、在宅治療も行うクリニック院長、訪問看護ステーションの所長(=看護師)、在宅療養されている患者の家族と、まさに在宅療養の現場で日々汗を流されている方々が、それぞれの立場からの現状や問題意識を話されていました。在宅療養における条件や身障者認定との関係等、在宅療養は全く不思議なものではなく、誰にでも権利として出来得る状況にあることを再認識させられました。特に、最後に発表された家族介護者として、旦那様を長年にわたり在宅で介護されている奥様がその実態を切々と話され、聴衆者皆が涙していました。その奥様は仕事仲間でもあった御主人の意向もあり、仕事を続けながら、朝晩および昼食時に介護をされています。個人的にも大変な負荷があると思いますが、専門の医師、看護師、薬剤師、訪問入浴、訪問リハビリ、ホームヘルパー等、様々な方とのチームワークで介護されている実態を話されていました。

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日々のモットーとしては、1日3回は一緒に食べること、好きな仕事について旦那さんと共に語り合うこととのこと。これから、もっと大変なことが起こるであろうが、周囲の方々に支えられながら、それを素直に受け入れていきたいとの決意にも似た言葉には、こちらも唸るものがありました。コンパクトではありましたが、在宅療養を巡る各種制度改革や現場の意見等、実りあるフォーラムでした。自分も父を当時、数少なかったホスピス病棟で最期を看取りましたが、本当は住み慣れた自宅での最期を考えていたかもしれない? と帰り道に自問自答していました。

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仙台市発行の区報を見ると今の時期、こうした医療・福祉関連のフォーラムや講座が多く開催されているようです。意外な発見があるかもしれませんので、皆様もマメにチェックされてはいかがでしょうか?

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